小雪の候と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持たれますか?
多くの方がその正確な時期や、どのように使うべきかについて疑問を抱えていることでしょう。
この記事では、小雪の候の読み方から、ビジネスやプライベートでの適切な使い方、さらには心を込めた手紙の例文や結びの言葉まで、詳しくご紹介します。
季節の変わり目を感じさせるこの挨拶を通じて、より豊かなコミュニケーションを楽しんでみませんか?
- 小雪の候が使われる正確な時期
- 小雪の候の正しい読み方
- ビジネスや公式な場での小雪の候の使い方
- 手紙やはがきでの小雪の候を用いた例文と結びの言葉
- 親しい人へのコミュニケーションでの小雪の候の使い方の違い
小雪の候を使う時期はいつ?
小雪の候は11月22日頃から12月6日頃まで使える時候の挨拶です。
時候の挨拶の中には、使える期間が明確に決まっていないものもありますが、小雪の候の場合は日付まで決まっています。
とは言え、「頃」とつくのはなぜなのか気になりますよね。
それには小雪の候の意味が関係していますよ。
小雪の候の意味については、次で詳しくご紹介しましょう。
小雪の候の意味や読み方は?
冒頭で女優の小雪さんに触れましたが、小雪さんは『こゆき』と読みますよね。
そのため、小雪の候も『こゆきのそうろう』と読んでしまいたくなりますが、「しょうせつのこう」が正解になりますよ。
時候の挨拶は音読みすることが多く、小雪は「こゆき」、候は「こう」と読みます。
小雪とは二十四節気の一つで、雪の降り始めや雪が降りそうなほど寒さが厳しくなったことを表す言葉です。
候には時期や時候などの意味があることから、小雪の候とは「雪が降りそうなくらい寒い時期になりましたね」という意味がありますよ。
小雪の候の正しい使い方は?
そのため、実際には雪が降っていなかったり、雪が降りそうなほど寒くなっていなかったとしても、小雪の期間となる11月22日頃から12月6日頃であれば使うことができます。
反対に、12月7日以降に雪が降りだしたり、雪が降りそうなほど気温が下がったとしても、小雪の候を使うことはできません。
また、小雪の候を使って手紙やはがきなどを送る時は、11月22日の前に手紙やはがきどが届かないように出すタイミングに気をつける必要があるでしょう。
小雪の候を使った例文
そこでここでは、小雪の候を使った例文をご紹介します。
小雪の候をビジネスで使う場合、目上の人に使う場合、親しい人に使う場合の3つのパターンに分けているので、手紙やはがきなどを送る相手に合わせて参考になさってみて下さい。
ビジネスで使う場合
目上の人に使う場合
親しい人に使う場合
なお、親しい人には小雪の候を使う必要はありません。
小雪の候のような〇〇の候は、時候の挨拶では丁寧な表現(漢語調)になります。
ビジネス関係者や目上の人には使うのがマナーの一方、親しい人に使うと改まりすぎてしまいます。
親しい人に、漢語調よりもカジュアルな口語調を使うのがよいでしょう。
小雪の候を口語調にするなら「雪が降り始める時期になりましたね」のような書き方になりますよ。
小雪の候の結び文
結び文には季節に関係なく使える定型文もありますが、時候の挨拶の季節感に合わせた結び文にすると文章全体がまとまります。
なお、小雪の候を使った場合は、結び文に同じ言葉や内容を入れるのはNGです。
結び文には雪に関係しない言葉や文章を使うようにしましょう。
ここでは、小雪の候を使った時の結び文の例文をご紹介します。
小雪の候を使うときに注意すること
小雪の候を使うときは、手紙やはがきなどを送る相手によって文章の冒頭に頭語をつけるようにしましょう。
頭語とは「こんにちは」の意味を持つものですが、ビジネス関係者や目上の人に一般的に使われているのは「謹啓」と「拝啓」になります。
これらには「謹んで申し上げます」という意味があり、相手への敬意を表しますよ。
また、頭語をつけたら文章の終わりは「さようなら」の意味を持つ結語をつけます。
頭語と結語は対になっており、「謹啓」の結語は「謹言」もしくは「謹白」、「拝啓」の結語は「敬具」または「敬白」と決まっています。
なお、女性のみですが、どの頭語でも結語に「かしこ」をつけることができます。
ただし、「かしこ」はややカジュアルな印象を与えるため、ビジネス関係者や目上の人にには使わないようにしましょう。
小雪の候以外の11月の時候の挨拶はある?
小雪の候は11月下旬しか使えない時候の挨拶なので、11月の上旬や中旬に使える時候の挨拶が知りたい方もいるでしょう。
そこでここでは、小雪の候以外に11月に使える時候の挨拶をご紹介します。
立冬の候
立冬の候は11月7日頃から21日頃まで使える時候の挨拶です。
二十四節気の名称である立冬は、天気予報などで聞かれる「暦の上では冬」を指すものです。
旧暦では立冬を冬の始まりとしていたためで、実際の季節感による冬とは異なります。
二十四節気の名称にちなんだ時候の挨拶は、季節感に関係なく使うことができますよ。
孟冬の候
孟冬の候は11月7日頃から12月6日頃まで使える時候の挨拶です。
孟には季節の初めという意味があるため、孟冬は冬の始まりを意味する言葉となっています。
この場合の冬とは、体感的な冬ではなく二十四節気の立冬を指し、陰暦10月のことになります。
陰暦10月は二十四節気の立冬から小雪の期間が該当しますよ。
夜寒の候
夜寒の候は11月上旬から12月上旬に使う時候の挨拶です。
夜寒とは日中は温かさがあるものの、夜になる急に冷え込むという意味がある言葉です。
夜が寒いと書くため真冬に使う時候の挨拶と思ってしまいますが、実際には晩秋から初冬にかけて使われる時候の挨拶になりますよ。
冷雨の候
冷雨の候は11月全般に使える時候の挨拶です。
冷たい雨と書きますが、冷雨とは主に晩秋から初冬に降る雨を指す言葉になるため、春や夏、真冬などには使うことができません。
Wordであいさつ文や定型文を挿入する方法
仕事上で取引先の相手にあいさつ文を送る、目上の人に手紙やはがきを出す時などに、「書き出しに悩んでしまい、なかなか作業が進まない」なんてことはよくあるのではないでしょうか。
そのような時はWordを利用してみましょう。
Wordにはあいさつ文のテンプレートがあるので、参考にすると作業が捗りやすくなりますよ。
ここではwordを使ったあいさつ文や定型文の挿入方法をご紹介します。
手順
①Wordを開きます
②挿入タブをクリックします
③テキストのところにある「あいさつ文」をクリックします
④あいさつ文の挿入を選びます
⑤何月のあいさつ文を作成するのか、最初に月を選びましょう
⑥月のあいさつ、安否のあいさつ、感謝のあいさつをそれぞれ選びます
⑦選んだら「OK」をクリックしてください
⑧Wordに選んだ文章が表示されます
ポイント
Wordではあいさつ文だけではなく、あいさつ文の後に続ける「起こし言葉」や「結び言葉」も選ぶことができますよ。
挿入タブ→テキストのあいさつ文をクリックした後、起こし言葉もしくは結び言葉を選んでください。
小雪の候のまとめ
小雪の候とは、11月22日頃から12月6日頃に使われる時候の挨拶です。
この期間は、雪が降り始めるかのような寒さを感じる時期を表しています。
読み方は「しょうせつのこう」。
ビジネス文書や目上の方への手紙では、この時期に合わせた挨拶として用いられますが、親しい人には少々改まりすぎるため、カジュアルな言葉遣いが適しています。
また、手紙やはがきを送る際は、11月22日以前に届かないよう配慮が必要です。
季節の変わり目を感じさせる「小雪の候」を使って、心温まるコミュニケーションを楽しみましょう。
この記事のポイントをまとめますと
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- 「小雪の候」は11月22日頃から12月6日頃に使われる時候の挨拶
- 「しょうせつのこう」と読む
- 雪が降り始めるかのような寒さを象徴する言葉
- ビジネス文書や目上の人への手紙で使用される
- 親しい人にはカジュアルな言葉遣いが適切
- 手紙やはがきは11月22日以前に届かないよう注意する
- 「謹啓」「拝啓」などの頭語を使い、敬意を表す
- 結語は「謹言」「敬具」など、頭語に合わせる
- 女性はどの頭語にも「かしこ」を結語として使える
- 小雪の候以外にも11月に使える時候の挨拶がある
- 立冬の候、孟冬の候、夜寒の候、冷雨の候が11月の他の時候の挨拶
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