お彼岸のお墓参りはいつがベスト?服装は?期間外にお墓参りに行くのは大丈夫?
お彼岸にお墓参りをすることは知っていても、いつ行けばいいのか、服装やお供え物のマナーなど、よくわからないという方は多いのではないでしょうか。
特に親戚などが人が集まる場合は、失礼なことにならないよう注意したいですよね。
そこで今回は、お彼岸でお墓参りをする時のマナーをご紹介します。
お彼岸のお墓参りはいつ行けば良い?
お彼岸の期間中であれば基本的にはいつでも問題ありませんが、春彼岸・秋彼岸の中日である「春分の日」と「秋分の日」を目安として行かれるのが最適とされています。
春彼岸は春分の日を中日とした前後3日間の合計7日間、秋彼岸は秋分の日を中日とした前後3日間の合計7日間となるため、春彼岸は3月の中旬から下旬、秋彼岸は9月の中旬から下旬となります。
2023年であれば、春彼岸は3月21日の春分の日を中日として3月18日から3月24日、秋彼岸は9月23日の秋分の日を中日として9月20日から9月26日となります。
なお、春彼岸、秋彼岸それぞれが彼岸の期間に入る日を彼岸の入り、彼岸の期間が終わる日を彼岸の明けと言います。
2023年であれば春彼岸の入りは3月18日、春彼岸の明けは3月24日、秋彼岸の入りは9月20日、秋彼岸の明けは9月26日です。
お彼岸のお墓参りのマナー
① 霊園やお寺のルールに従う
お彼岸時期は人が多いし周囲の道路が渋滞するから、朝の早い時間もしくは夜の遅い時間にお墓参りをしたいと思う方もいるかも知れません。
しかし、大抵の霊園では開園時間が決まっているため(午前9時~午後5時など)、時間外に勝手に敷地内に入ってお墓参りをするのは控えましょう。
また、霊園内にペットを入れてはいけない、飲食はNGなどの決まりを設けているところもあるので、事前に確認をしておきましょう。
② 宗派や地域によってやり方が違う
お墓参りのやり方やルールはあくまでも「一般的」とされるもので、必ずしもどの宗派や地域に当てはまるわけではありません。
初めてお墓参りに行く時は、できれば身内や親族などから詳しくお墓参りの方法を聞いておくのがよいでしょう。
例えば、宗派によって線香の数や立て方(折って立てる、折らずに横に倒すなど)が違います。
間違いのないようにあらかじめ確認しておきましょう。
お彼岸のお墓参りの服装
お彼岸にお墓参りに行く時の服装は、派手な色は避けて暗い色を選ぶようにしましょう。
また、肌の露出は激しい服装も場所柄避けた方がよいでしょう。
特に秋のお彼岸はまだまだ気温が高い時期なので、涼しい服装を好む方が多いですが、ミニスカートやショートパンツ、ノースリーブなどの肌が見えている部分が多い服装はNGです。
その点を踏まえていれば、基本的には普段着で構いません。
ただし、お墓参りの時は合わせてお墓の掃除を行うので、動きやすい服装の方がお勧めです。
ハイヒールも絶対にNGということではありませんが、足元が土や草で歩きにくいところが多いため、スニーカーの方が無難でしょう。
なお、お墓参りと合わせてお寺や自宅などでお彼岸の法要を行う場合は、フォーマルな服装が求められます。
男性ならスーツ、女性なら黒や紺などの暗い色のワンピースなどを着るようにするとよいでしょう。
お彼岸の墓参りに行けないときの対処法は?
行ける時に行く
お盆やお彼岸など、一般的な時期にお墓参りができない場合は、タイミングを気にせず、ご自身の都合に合わせて行って構いません。
遠くの墓の場合は、帰省の機会に参りましょう。
また、時間のある別の日にも参りをすることができます。
親戚や友人にお願いする
親戚が近くに住んでいる場合は、ご自身の分もお参りしてもらっても良いでしょう。
また、近くの友人に頼んでもよいです。責任感にとらわれず、他の人に頼むことも一つの方法です。
他の人に頼む場合は、先祖や故人に対して何を伝えたいかを伝え、ご自身の代わりに語りかけてもらいましょう。
必ず、代わりに行ってくれる人に感謝の気持ちを伝えることを忘れないでください。
自宅で手を合わせる
体調や地理的な理由によってお墓参りが難しい場合、お墓参りをする必要はありません。
自宅で手を合わせ、先祖や故人を思うだけでも十分です。
もし家に仏壇がある場合は、お供え物をして仏壇に向かって手を合わせましょう。
仏壇がない場合は、お墓のある方向に向かって手を合わせることもできます。
先祖や故人を思う気持ちは、どこにいても伝わります。
お墓参り代行サービスを利用する
お墓参りが自分には難しく、頼める親戚や友人もいない場合でも、解決策はあります。
それが「お墓参り代行サービス」です。このサービスは、申し込み者の代わりにお墓の清掃やお菓子やお線香などのお供えを行うものです。
最近ではこのサービスの需要が増え、現在では一般的になっています。
見知らぬ人に頼むことが心配な場合は、作業前後のお墓の状態を撮影し、レポートとして報告してくれるので安心できます。
ただし、開業するには特に資格は必要ではないため、様々な業者がいます。
インターネット上のクチコミなども参考に、適切な業者を選ぶことが重要です。
お彼岸の期間外にお墓参りに行くのは大丈夫?
お彼岸にお墓参りをしたいと思っても、仕事や遠方に住んでいるなどの都合で行けないこともありますよね。
そのような時は、お墓参りは諦めた方がよいのでしょうか。
お彼岸のお墓参りは、お彼岸の期間内に行くのが最も良いと言えますが、だからと言って必ず期間内に行かなければならないというわけでもありません。
お彼岸の期間外であっても、その方が都合がよいのであればお墓参りに行きましょう。
大切なのは期間にこだわることよりも、先祖供養にお墓参りをしたいという気持ちです。
秋のお彼岸であればその前に長期休暇が取りやすいお盆があり、帰省などもしやすいでしょう。
また、日にちに関わらずお墓参りに行けそうにもないという場合は、自宅の仏壇に手を合わせるだけでも良いですし、仏壇がなければ空に向かって手を合わせてもよいでしょう。
「絶対にお彼岸の期間内にお墓参りをしなければいけない」と思いこみ過ぎず、行けるタイミングで先祖供養を行いましょう。
お彼岸の墓参りの時のお供物のマナーは?
お彼岸にお墓参りに行く時、お供え物を持っていくこともありますよね。
その場合、何を持って行けばいいのか悩んでしまう方もいるかも知れませんが、お彼岸のお墓参りのお供え物は特にこれと決まってはいないので、基本的には好きな物を持って行きましょう。
故人や先祖が好きだった果物やお菓子、花、お酒などでOKです。
亡くなった人は花や線香、食べ物などの香りを食べると言われています。
生前、好きだった物が並んでいたら、きっと喜んでくれるのではないでしょうか。
ただし、香りが強すぎる花や、にんにく、ねぎ、生ものなどの匂いは避けた方がよいと言われています。
いくら先祖が好きだったとしても、周囲にまで香りが及んでしまえば迷惑になってしまうので控えるようにしましょう。

お彼岸のお墓参りの手順
① 本堂にお参りをした後、お墓に向かいます。
② お墓の前で合掌をします。
③ お墓の掃除を行います。
お墓周りに落ちている枯れ葉を拾ったり、雑草が生えていたら取り除きましょう。
花立てに古い花があれば、そちらも取り除きます。
墓石に水をかけながら、雑巾やスポンジなどで優しく擦り、汚れを取ります。
たわしや歯ブラシなどを使うと、墓石が傷付いてしまうのでお勧めできません。
花立てや線香皿などを綺麗に洗ったら、最後に桶に綺麗な水を汲んできて、墓石に打ち水をして清めます。
(ただし、地域によっては水をかけることも墓石を傷つけることになるため、行わないという場合もあります)
④ 水鉢に水を入れ、花立てには花を挿し、お供え物を置きます。
お供え物はお墓に直接置かず、半紙などを敷いた上に置くようにします。
⑤ 線香をあげて合掌をします。
線香の火は口で息を吹きかけて消さずに、手で空気を払うようにして消します。
合掌は故人と親しかった人から順に行います。
合掌の際は、墓石よりも頭が高くならないよう、屈んだ姿勢で行います。
⑥ お供え物は持ち帰ります。
お供え物をそのまま置いていくと、カラスなどが荒らして周囲のお墓やお寺の迷惑になります。
そのため、その場で食べ切るか、必ず持ち帰るようにして下さい。
当然ながらゴミも放置せず、自宅で処分するようにして下さい。
お墓参りは、来た時よりも帰る時の方が綺麗な状態となるように心がけましょう。
まとめ
お彼岸のお墓参りは、基本的には春彼岸、秋彼岸と言われる期間内に行くのがよいですが、仕事などの都合で予定が立たなければ、無理にその期間内に行かずに都合のよい時で構いません。
大事なのは「いつ」お墓参りをするかではなく、故人や先祖を思ってお墓参りをすることです。
もし、どうしてもお墓まで行くことができなければ、仏壇に線香を上げたり自宅で手を合わせるだけでもよいのです。
お墓参りの服装についても特に決まりはありませんが、派手な色は慎み、暗めの色で肌の露出を避けた服装を心がけるのがよいでしょう。
お供え物は基本的には故人の好きなものでよいですが、匂いの強い花や生もの、にんにくなどは避けます。
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