土用に土いじりや草むしりをしてはいけないと言われているのを知っていますか?
そもそも、土用って何だろう?土曜とは違うの?と思う方もいるかも知れません。
土用と言えば「土用の丑の日」が有名ですが、土用とは一体どのような意味なのでしょう。
そこで今回は、土用について調べてみました。
土用に土いじりや草むしりをしてはいけない理由をご紹介します。
また、建築関係の作業はしてもよいのか、併せて解説していきますね。
土用に土いじりや草むしりをしてはいけない理由
土用に土いじりや草むしりをしてはいけない理由は、土公神という神様が怒り、祟りを起こすと言われているからです。それでは、土用と土公神にはどのような関係があるのでしょうか?
土公神はその名の通り土を司る神様ですが、時期によっている場所が違い、土用(の期間)は土に宿ると言われています。
土用とは雑節の一つで、日本独自のものになります。
雑節は中国から伝わった二十四節気や七十二候と言った、季節を表す名称です。
二十四節気や七十二候では読み取れない、もっと細やかな季節の変化を、日本の風土を交えて表したものになります。
なお、土用の期間は、立春の直前の約18日間、立夏の直前の約18日間、立秋の直前の約18日間、立冬の直前の約18日間と決まっています。
つまり、これらの期間には土公神が土にいるため、土いじりや草むしりなど土を動かすことをすると怒りを買い、祟りが起こってしまうというわけです。
このような理由から、土用に土いじりや草むしりをしてはいけないとされています。
建築関係の場合は作業をしても大丈夫?
建築関係の場合は作業をしても大丈夫なのか、気になりますよね。
土用の期間は土を動かすことは、縁起的には避けた方がよいと言われています。
そのため、縁起の良し悪しが気になる場合は、建築関係も作業は止めた方がよいでしょう。
地鎮祭は土を削ったり掘ったりしないのでOKなのでは?という声もありますが、地鎮祭も止めておいた方がよいと言われています。
しかし、近年は土用の期間をあまり気にしない施工主も増えていますし、土用の期間中であっても建築関係の作業を行うメーカーもあります。
ご自身が縁起をとても気にする方であったり、土地柄(地域柄)などで土用の建築関係の作業はご近所からよく思われないなどの場合は、しっかりとその旨をメーカー側に伝えておくのがよいでしょう。
なお、縁起を気にする建築会社の方が、土用の期間中の作業を控えるケースもあるようですよ。
どうしても土用に土いじりをする場合は?
どうしても土用に土いじりをする場合はどうしたらよいのでしょうか。
土用の期間は季節ごとに約18日間あるので、その間ずっと土いじりができないのは生活に支障が出ることもありますよね。
そのような時は「間日(まび)」を選びましょう。
間日は土公神が天上界に行っている日と言われています。
この日は土公神は土にはいないので、土用の期間中であっても土いじりをして問題がないと言われています。
間日は次のように決まっています。
・春の土用 巳、午、酉の日
・夏の土用 卯、辰、申の日
・秋の土用 未、酉、亥の日
・冬の土用 寅、卯、巳の日
現在の日にちは数字で表しますが、昔は十二支を当てはめていました。
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の順で、12日で一周して繰り返します。
土用の期間中に土いじりをしたい場合は、間日を選んでみるとよいでしょう。
土用のオススメの過ごし方は?
土用のオススメの過ごし方は、何もせずにゆっくりとすることです。
土用とは中国の五行思想(世の中の全ての物は木・火・土・金・水の5種類の元素から成り立つという考え方)のことで、春は木気、夏は火気、秋は金気、冬は水気が割り当てられています。
土はそれぞれの季節の変わり目に割当たり、これを土旺用事=土用と呼びました。
土用の期間は土の気が盛んになるので(土公神が土に宿るので)、土いじりや草むしりなどをしてはいけないとされたというのは、これまで解説した通りです。
つまり、土用の期間は畑作業などはせずに、家で静かに過ごすのがよいということになります。
土用は季節の変わり目に当たるので、体調を崩す人が多かったことが考えられます。
外に出て土いじりをするのではなく、体調管理に努めて過ごすのがよいということにも繋がりますよね。
昔の日本は農作業が主であったことから、縁起の良し悪しを結び付けて休日を設けることで、過労を防ぐ狙いもあったのではないかと推測できます。
日ごろ心身の疲れを感じている方は、土用のタイミングを上手に利用してリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
土用にしてはいけないことは?
土用に土いじりや草むしりなど、土を動かすことはしてはいけないのは、これまで解説した通りです。
それでは、その他に土用にしてはいけないことはあるのか気になりますよね。
土用は季節の変わり目の時期が割り当たっているので、体調を崩しやすいと言えます。
そのため、新しいことを始めるのは、タイミングとしてふさわしくないと考えられています。
具体的には、就職や転職、結婚や結納などの婚礼関係、新居の購入、開業や開店などです。
また、土用の期間はどの方向も縁起が良くないとして、旅行や引っ越しなど移動を伴うことも避けた方がよいと言われています。
中でも土用殺と言って、土用の期間ごとに特に注意をした方がよい凶方向があります。
・春の土用 南東
・夏の土用 南西
・秋の土用 北西
・冬の土用 北東
土用の期間中に移動をする時は基本的にはどの方向も避けた方がよいですが、縁起を気にするという方は、とりわけ上記の方角は凶となるので行かないように気を付けるのがよいでしょう。
土用にするといいことは?
土用は季節の変わり目に当たるので、衣替えをするにはよい時期と言われていますよ。
また、土いじりや外出を避け、できるだけ家でゆっくりと過ごすのがよいとされるので、家の中でできる衣替えや掃除はまさにうってつけと言えるでしょう。
夏の土用の時期には「土用の虫干し」と言って、洋服や本などを陰干しする風習が今も残っていますよ。
さらに、土用は体調を崩しやすい時期なので、食べ物を食べて英気を養うのもお勧めです。
昔から土用の丑の日にはうなぎを食べますが、これは夏の土用に「う」のつく食べ物や黒い食べ物を食べるとよいという風習によって生まれたものです。
うなぎの他に、梅干しや瓜、うどんなどもよいと言われています。
なお、土用の時期によって食べると良いと言われている食べ物は違います。
秋の土用は「た」のつく食べ物や青い物、冬の土用は「ひ」のつく食べ物や赤い物、春土用は「い」のつく食べ物や白い物を食べるとよいそうです。
まとめ
土用に土いじりや草むしりをしてはいけないのは、土用の期間中は土公神という神様が土に宿るからです。
土用の期間に土を動かすと土公神が怒り、祟りを起こすと言われています。
そのため、縁起の気になる方は、土用の期間中は建築関係などを避けた方がよいでしょう。
建築会社の中には土用の期間中の作業をあらかじめ避けるところもありますが、メーカーなどによっては土用に関わらず地鎮祭などの建築儀礼を行う場合もあります。
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