初盆におすすめのお供えは?時期はいつなのか教えて!
先祖や故人の霊を、迎え火を焚いて盆提灯をつけてお迎えするお盆。
毎年、お盆の時期には実家に親戚が集まる機会があるという方も多いと思いますが、通常のお盆とは少し意味合いが違うのが初盆です。
初盆とは、故人が亡くなって初めて迎えるお盆のこと。
一般的なお盆と比べ、初盆法要と言って丁寧な供養を行います。
初盆は身内や親戚と言った近しい間柄だけではなく、故人と生前親しかった友人や知人、会社関係者などが参列することもあり、その際にはお供えを持参するのがマナーとなっていますが、初盆のお供えには何を持っていけばよいのでしょうか。
そこで今回は、初盆のお供えについて調べてみました。
水引や表書きの書き方なども合わせてご紹介します。
初盆のお供えとは?
初盆のお供えには2つの意味があり、1つは初盆法要を執り行う施主(遺族)が仏壇や精霊棚(盆棚)にお供えするものを指します。
基本的なものに花や線香、ろうそく、夏の野菜、ほおずき、精霊馬などがありますが、お盆は故人の霊が帰ってくる日とされていることから、食事をお供えすることもあります。
食事をお供えする時には食べられる状態にしてお供えするのがマナーとなります。
そして、もう1つが法要に参列する側が持参するお供えになります。
こちらは、参列する側が故人の供養の気持ちを表すものとなっています。
今回は、初盆法要に参列する側のお供えの扱いについてご紹介します。
初盆のお供えの水引について
なお、熨斗は本来、お祝い事に使うもので、不祝儀の場合は「掛紙」が正しい呼び方となります。
掛紙にかける水引は、「結び切り」か「あわじ結び」を選びます。
一般的なお祝い事は、何度繰り返してもよいという意味から、繰り返し解いて結び直すことができる蝶結びや花結びの水引が用いられますが、慶事の中でも一度きりにしておきたい結婚や快気祝い、繰り返すことのないようにという願いを込める弔事やお見舞いなどは、結び切りやあわじ結びの水引を選びます。
初盆の法要は弔事のため、水引の色は黒と白が一般的となりますが、関西の一部では黄と白の水引を使うところもあるようです。
また、地域によっては、初盆の法要のお供えには必ず結び切りを選ぶ、あわじ結びを選ぶといった、昔からの決まりやしきたりがある場合もあります。
そのため、水引の選び方については事前にその地域に昔から住んでいる人に尋ねておくとよいでしょう。
お供えの表書きについて
お供えの表書きは、品物の場合は掛紙の上段に「御供物」や「御供」と書きます。
また、訪問客が多い場合、持参するお供え物が重複する可能性があることから、品物ではなく代わりに現金を包むことがありますが、そのような時は「御供物料」とするとよいでしょう。
日本では、お盆には親戚などが提灯をお供えする習慣があることから、「御提灯代」として現金を包むこともあります。
(お供えとは別に香典を持参する場合は、香典の表書きは「御佛前」や「御仏前」と書き、お供えとは区別することができます)
下段には名前を書きますが、フルネームでもよいですし、名字だけでも構いません。
お供えは仏壇や盆棚の周りに置いておくため、誰が贈ったものかわかりやすくするために、内のしではなく外のし(品物を包装した上に掛紙をかけること)にします。
表書きには、毛筆か筆ペンを使用しましょう。
なお、通夜や葬儀の香典の表書きは、「故人の死を悼み、悲しみで涙が硯に落ちたために墨が薄くなってしまった」という気持ちを表現する上で、薄墨で書くのがマナーとなっていますが、初盆は故人の霊が自宅に戻ってくる日ですので、悲しいことではないため、薄墨ではなく通常の濃墨で書くようにします。
初盆におすすめのお供えは?
初盆のお供えに何を持参するかについては、明確な決まりがあるわけではないのですが、お供えには「五供(ごく)」と呼ばれる定番の品物があります。
五供は、香(線香)、花、灯燭(ろうそく)、浄水、飲食の5つです。
そのため、お供え物選びに悩んだ場合は、五供の中から選ぶとよいでしょう。
仏様は「香りを召し上がる」と言われているため、よい香りのする線香や花は喜んでもらえると思います。
ただし、香りの強すぎるものはお供え物としてはNGですし、棘のある花もお供え物としてはふさわしくないとされます。
また、これら施主側がお供えとして用意していることから、一般的には飲食に関するお供え物を持参する参列者が多いでしょう。
飲食と言っても、生もの(魚や肉)をお供えするのはいけませんし、腐りやすいものや、線香や花と同様に香りの強いものも避けた方がよいとされます。
このようなことから、初盆のお供えには、日持ちがするもの、法要の後にお供え物をお裾分けする風習がある場合に、個別包装の方が分けやすいことから、クッキーやせんべい、ゼリー、缶ジュースなどの詰め合わせがよいと言われています。
なお、地域によっては、親族はお供え物に提灯を贈る習慣があるところもあります。
事前に確認しておくとよいでしょう。
初盆のお供えの時期はいつ?
お盆は8月13日から6日の4日間と覚えている方も多いと思います。
実際に、お盆の帰省による大渋滞のニュースも、8月13日~16日の4日間が報道されていますよね。
しかし、日本全国、お盆が必ずしも8月13~16日となっているわけではありません。
本来、お盆は旧暦の7月15日を中心として、7月13~16日までを指すものでした。
それが明治の改暦によって新暦に変わった際に、旧暦と新暦では30日の遅れがあることから、お盆の日程もそのまま30日ずらし、8月13~16日に変わったという経緯があります。
現在、日本の多くでは新暦の8月13~16日をお盆としていますが、一部地域では旧暦の7月13~16日をお盆としているところもあり、その場合は初盆も7月に迎えることになります。
また、7月13~16日、8月13~16日以外にもお盆となる地域もあることから、引っ越しなどで知らない土地に来た場合は、その場所のお盆の日付を必ず確認しておくことが大切です。
初盆のお供えの金額相場について
初盆のお供えの金額については、故人との関係によって差があるため一律には言えませんが、3,000~10,000円が目安と言われています。
初盆の場合は、お供え(品物)の他に香典を持参することが多く、香典とお供えの両方を持っていく時はお供えの品物にかかった代金を差し引いた金額を香典として包みます。
例えば、香典で5,000円を包むとしてお供えも持参するのであれば、お供えの品物に2,000円、香典に3,000円と言った具合になります。
ただしこれは一例であり、初盆のお供えの金額や香典の考え方などは、地域性にかなり左右される部分があります。
初盆の法要の後には、お斎といって出席者による会食を行うこともあり、その場合は香典にお斎分を含めて渡すからです。
そのため、初盆の法要のしきたりについては、その土地に長く暮らしている人に直接尋ねてみるのがよいでしょう。
初盆のお供えの飾り方
初盆のお供えは風呂敷などで包んで持参し、風呂敷から取り出してから仏壇や精霊棚(盆棚)に置きます。
他にも多くの訪問客がいる場合は、仏壇や盆棚がいっぱいになっているかも知れませんが、その時は空いているスペースに置いてよいでしょう。
ただし、他のお供え物に重ねるように置くのはNGです。
また、玄関で施主(遺族)にお供え物を渡す方がいますが、お供え物はあくまでも仏様にお供えするものなので、仏壇もしくは盆棚にお供えするのが正しいマナーと言えます。
まとめ
初盆のお供えには、個別包装されたクッキーやせんべい、缶ジュースと言った食べ物がおすすめです。
香典を包む場合は、金額の相場からお供えの品物の代金を引いた金額を包むようにしましょう。
なお、香典やお供えは高額すぎると返って施主側が気を遣ってしまうこともあるため、相場の範囲内に収めるようにしましょう。
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