お盆に飾る花の選び方や飾り方を教えて!金額相場を紹介!
お盆には地元に帰省して、お墓参りや仏壇に花をお供えしますが、お盆に飾る花には何か決まり事などがあるのでしょうか。
どのような花がふさわしいのか、逆にお供えにはふさわしくない花がわかれば、お盆の時に選びやすくなりますよね。
また、金額の相場も知れたら安心という方も多いのではないかと思います。
そこで今回は、お盆に飾る花の選び方や飾り方について調べてみました。
お盆に飾る花は何がいい?
お盆に花を飾る場合、お墓と仏壇の2つがあります。
それぞれ全く別の花をお供えした方がよいのか悩みますが、結論から言うと花の種類に関してはどちらも同じで構いません。
お墓にお供えする花であっても仏壇にお供えする花であっても、基本的には先祖や故人が好きだった花や、旬の花(お盆は夏なので夏に咲く花)であればOKです。
「どれを選んだからよいか悩んでしまう」という方であれば、一般的にお供えの花として広く知られている菊を選んでおけばよいでしょう。
菊は日持ちすることや、枯れた時に花びらが散らばりにくいため、お盆のお供えの花として最適です。
しかし、お盆の時期に花屋やスーパー、ホームセンターに行くと「仏花」と「墓花」が分けて販売されていることがあって混乱してしまう方も多いのではないかと思います。
これは花の種類を分けているのではなく、飾った時に飾りやすいように長さが違うのです。
それでは、仏壇、お墓それぞれに向いている花の長さはどれくらいなのでしょうか。
仏壇
仏壇にお供えする花は「仏花」と言われ、一般的には35㎝くらいのものが多くなっています。
お墓
お墓にお供えする花は「墓花」と言われ、一般的には55㎝くらいのものが多くなっています。
仏花と墓花はあくまでも長さが違うだけなので、仏壇には必ず仏花をお供えしなくてはいけないというわけではありません。
飾る際に短くなってしまいますが、お墓に仏花をお供えしても特に問題ありません。
お盆に花を飾る理由
お盆に限らず、彼岸やその他の時でもお墓に花を飾りますし、仏壇に毎日手を合わせる時に花を入れ替える方もいますよね。
このように私達は昔から、お墓や仏壇には花をお供えするのをごく当たり前と思っていますが、それではどうしてお墓や仏壇に花を飾るのでしょうか。
宗教や地域などによって捉え方が多少違うケースもあるのですが、仏教では香・灯・花の3つが仏様へのお供えの基本とされており、香は線香、灯は提灯、花は花となっています。
そのため、花は先祖供養には大切なお供え物として昔から扱われていました。
また、花が咲いて散っていく様子は、命の尊さを私達に気付かせてくれます。
このようなことから、お墓や仏壇に花をお供えして手を合わせることは、私達の心を清めてくれるものと言われています。
お盆に飾る花の選び方
お盆に飾る花の選び方については、基本的にはこれと言った決まりはありませんが、棘がある花、毒がある花、香りの強い花、ツル科の花は避けた方がよいと言われています。
具体的には、バラやアザミ、水仙、曼珠沙華(ヒガンバナ)、ユリ、アサガオ、クレマチスなどです。
棘がある花や毒がある花は縁起が悪いとされ、香りが強い花はお墓に飾った時に周囲のお墓に迷惑がかかることや、仏様は線香の香りを食べると言われているので、香りが強いとそれを邪魔してしまうからと言われています。
ツル科の花は花立てに飾りにくいため、お供えの花には適していません。
この他にも、枯れる時に花の頭の部分がとれて落ちてしまうツバキや、黒い花もお供えの花にはふさわしくないと言われています。
逆に言えば、それ以外であればどの花でもお盆に飾っても問題がないと言えます。
なお、一般的に仏花と言えば菊となっているので、どの花を選んだらよいか悩んでしまう時は、菊を選んでおけば間違いがないですが、それ以外にも加えたいならリンドウやトルコキキョウ、スターチス、アイリス、ミソハギ、キンセンカ、日本では母の日のプレゼントのイメージが強いカーネーションも、実はお盆にお供えにお薦めです。
白や淡い紫、黄色、青など色とりどりになるように選んでみてはいかがでしょうか。
お盆に飾る花の飾り方
お墓や仏壇に花を飾る時、花の向きがお墓や仏壇の方ではなく、自分の方を向いていることに疑問を感じたことはないでしょうか。
お供えする花の向きには、「向上相」「向中相」「向下相」の3つがあり、向下相が一般的となっています。
なお、向上相はお墓や仏壇に花を向けたものになり、向中相は八方に花を向けたもの、向下相は供養する私達の方に向けたものになります。
どうして仏様の方ではなく、私達の方に花を向けるのかと言うと、仏様のいる極楽浄土にはたくさんの花が咲いているからです。
また、お墓や仏壇に花をお供えすることで、自分の心を清めるという意味もあるそうです。
向下相になるように花をお供えしたら、花がひし形になるように形を整えます。
これは、神事に使われる榊を模していると言われており、花は一ヵ所にぎゅっとまとめるのではなく、ふわっとさせるように飾るのがよいと言われています。
お盆に飾る花の金額相場は?
お盆に飾る花の金額相場は、5,000円~10,000円と言われています。
お盆と同じようにお墓や仏壇に花を飾って、先祖供養を行うお彼岸の場合の金額相場は3,000円~5,000円と言われているのでお彼岸よりも高い金額相場となっていることがわかります。
お盆はあの世(極楽浄土)からこの世(現世)へと先祖や故人の霊が帰ってくる時です。
花をお供えする以外にも、盆提灯をつけたり、盆棚を飾って先祖の霊を盛大にお迎えしますよね。
地域によっては今も、迎え火や送り火を焚くところもあるでしょう。
必ずしもこの金額と同じだけの花を用意する必要があるわけではないですが、故人を偲ぶ気持ちを花に込め、枯れた花などではなく生き生きとした綺麗な花を飾るようにしましょう。
花を飾るときのマナー
お墓や仏壇に花をお供えする時は、花立てが2つあることから花も2つ用意するようにします。
また、花数は3もしくは5もしくは7本の奇数となるように揃えるのがよいと言われています。
これは、奇数は陽、偶数は陰の力があるという昔からの風習からきています。
お墓に花をお供えする時は、そのままにしておくと枯れた花が周囲を汚したり、虫がわいてしまうことがあるので、数日以内に片付けるようにします。
遠方からお参りに来ていて後日片付けが出来ない場合は、お供えしたその日に持ち帰るのがよいですが、霊園や墓地によっては管理者が片付けてくれることもあるので、事前に確認しておくのがお勧めです。
なお、お墓や仏壇にお供えする花は生花だけではなく、造花でもよいと言われています。
お盆は夏の暑い盛りなので、生花だと枯れやすいことから造花をお供えする地域もあります。
とは言え、宗教や個人の見解によって造花はNGとしているところもあるので、こちらも事前に確認しておくのがよいでしょう。
まとめ
お盆に飾る花については、特に明確な決まりはありませんが、棘がある花や毒がある花は避けた方がよいでしょう。
お薦めなのは菊やアイリス、リンドウ、スターチス、カーネーションなどです。
花の色は黒を避け、白や淡い黄色、紫などがお薦めですが、赤やオレンジなどのはっきりとした色を差し色で使う方も増えています。
特に最近は、故人が生前好きだった花であれば、色はあまり問題にはならないようです。
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