憲法記念日の意味や由来と文化の日との関連性!
ゴールデンウィークを構成する祝日の一つに、憲法記念日があります。
では、憲法記念日には一体どのような意味があるのか、ご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
そもそも、憲法とは何なのでしょうか。
「今年のゴールデンウィークは最大何連休になるのかな」と、カレンダーを確認する際、多くの方は数字が祝日を表す赤色かどうかを見るのみで、その日がなぜ祝日なのかというところまでは詳しく見ていないのではないかと思います。
しかしながら、日本人として憲法記念日を知らないということは、決して大きな声で自慢できるようなことではありません。
そこで今回は、憲法記念日について調べてみました。
難しい表現はできるだけ避け、誰にでもわかるように憲法記念日を説明していますので、憲法記念日の意味や由来について知って頂く機会となればと願います。
憲法記念日2023年はいつ?
日本の、としたのには理由があり、憲法記念日は日本だけではなく世界各国に存在します。
ここでは、その一部をご紹介したいと思います。
- アメリカ 9月17日
- オーストラリア 1月1日
- オランダ 12月15日
- スウェーデン 6月6日
- スペイン 12月6日
- タイ 12月10日
- 中国 12月25日
- 韓国 7月17日
- ドイツ 5月23日
- ポーランド 5月3日
- デンマーク 6月5日
- ノルウェー 5月17日
- ベルギー 11月15日
憲法記念日が何かを知る前に、そもそも〝憲法〟とは一体なんなのでしょう。
憲法を簡単に説明すると、「国の基礎を定める法」と言えます。
私達は、生活する上で様々な法律を守る義務があります。
例えば、車のスピードは決められた速度以上出してはいけませんし、店から物を盗んでもいけません。
このような法律は、国民に対して国が制限を設けることで、社会秩序を保つために作られています。
そして、いかなる法律も、基本は憲法違反ではないということが前提になります。
つまり憲法とは、その国における基礎であり、同時に最高法規ということになるのです。
なお、ポーランドは憲法記念日が日本と同じ5月3日となっていますが、歴史は日本よりもはるかに古く、制定は1791年となっています。
日本では1791年頃は江戸時代中期にあたるため、その歴史の長さがわかります。
憲法記念日の由来
現在の日本は「日本国憲法」が制定されていますが、1947年5月2日までは大日本帝国憲法が57年間続いていました。
その大日本帝国憲法から、今の日本国憲法に切り替わった日、つまりは日本国憲法の効力が有効となったのが、1947年5月3日となります。
施行から60年以上が経った現在まで、日本国憲法は一度も改正されていませんが、近年は憲法第九条の改正案が議論となるなど、憲法改正の動きが活発化しています。
憲法記念日の意味
憲法記念日は、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」ことを趣旨としています。
5月3日は、それまでの大日本帝国憲法が廃止され、日本国憲法が施行された日。
そのため、この日を憲法記念日とするとともに、日本の成長を期待しましょうというのが、憲法記念日の意味となります。
憲法記念日は何を記念している日なの?
憲法記念日は、大日本帝国憲法から日本国憲法へと現行憲法が変更されることが決定し、実際に日本国憲法が施行されたことを記念した日となっています。
日本国憲法では、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義の3つを基本原理として掲げています。
国民主権とは、それまでの天皇主権ではなく、国民一人一人に、国政のあり方を決定する権利があることを指しています。
基本的人権の尊重とは、人種や性、身分によって差別されることなく、人間らしく生きることができる権利で、その権利は国や政府などによって侵されることがありません。
そして、平和主義では、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めています。
このような権利は、今を生きる私達にとっては当然のことのように思えますが、それ以前の大日本帝国憲法では保障されていませんでした。
憲法記念日と文化の日との違いや関係性は?
日本国憲法は、施行される半年前の1946年11月3日に公布されています。
公布とは、成立された新しい法律などを広く一般に周知することを言い、現在この日は「文化の日」として憲法記念日と同様に国民の祝日として定めています。
しかし、実は当初は、日本国憲法の公布日(つまりは文化の日)を憲法記念日として制定しようとする動きがありました。
と言うのも、11月3日は明治天皇の誕生日であり、以前から「明治節」と呼ばれる祭日だったのです。
明治節は、当時日本を統治していたGHQによって廃止されていたのですが、どうしてもこの日を祝日として残したかった日本側は憲法記念日として制定することを提案したものの、これは却下されてしまいました。
ですが、憲法記念日という名称でなければ祝日として制定してもよいということになり、「文化の日」という呼び方に変更して11月3日を祝日のまま残したという経緯があります。
つまり、一見すると何の関係性もないように思える憲法記念日と文化の日は、日本国憲法の施行と公布という部分で繋がっているのです。
憲法記念日を英語で何て言うの?
憲法記念日を英語にすると、Constitution Memorial Dayもしくは、Constitution Dayとなります。
Constitutionには、組織や構成、構造という意味の他に、憲法という意味があります。
憲法記念日は、日本以外にも多くの国で制定されているため、Constitution Day(Constitution Memorial Day)だけで日本で憲法が制定された日なのだな、と十分に意味が通じます。
まとめ
子どもだけではなく、大人も楽しみにしているゴールデンウィーク。
旅行やレジャーの予定を立て、その日が来ることをワクワク、ドキドキしながら待っていることと思いますが、そんなゴールデンウィークの祝日には、憲法記念日のように意味深い日が存在しています。
旅先に向かう車やバスの中などで5月3日の憲法記念日の由来や意味を話し合うことができたら、それだけでとても有意義な日になると思いますので、是非、次回のゴールデンウィークには、今回ここでご紹介させて頂いた憲法記念日のお話を家族や友人達となさってみてはいかがでしょうか。
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