日本では昔から、「結婚式は大安に」「友引の葬式は避ける」など、冠婚葬祭の日取りを六曜と呼ばれる吉凶日によって決めることが、一般的に広く浸透しています。
しかし一方で、入籍や結婚式などのお祝い事の日取りを気にする方は多いですが、お墓参りの日取りを気にする方は少ないように思えます。
お墓参りも入籍などのように、縁起の良い日を選ぶべきなのか気になりますよね。
そこで今回は、六曜の一つである赤口にお墓参りをするのは、縁起が悪いのか調べてみました。
赤口にお墓参りをするのは縁起が悪い?
赤口は六曜の中では仏滅に並ぶ凶日と言われているため、赤口は縁起の悪い日となります。
そのため、結論から言うと、赤口にお墓参りをするのは縁起が悪いと言えるでしょう。
しかし、一般的に六曜における縁起の良し悪しを気にする必要があるのは、入籍や結婚式などのお祝い事か、納車、引越し、宝くじの購入などになります。
お墓参りを始めとして、葬儀や法事では縁起を気にして行う必要はないので、赤口であっても問題なく行うことができます。
時間帯も気にした方がいい?
赤口は凶日ですが、仏滅のように一日を通じて凶となる運気ではなく、午前11時~午後1時は吉となる日です。
そのため、入籍などのお祝い事もこの時間帯であれば、赤口であっても縁起のよいタイミングで行うことができます。
とは言え、そもそもお墓参りでは縁起の良し悪しを気にする必要がないので、赤口だからと言ってこの時間帯にお墓参りをしなければいけない、ということはありません。
むしろ、お墓参りは遅い時間ではなく、早い時間に行くのがよい(仏様を後回しにして、あちこち立ち寄ってからお墓参りをするのは失礼にあたる)と言われていることから、午前11時~午後1時という時間帯にこだわらずに、なるべく早い時間に行うのがよいでしょう。
お墓参りをする日の決め方は?
お墓参りは縁起の良し悪しによって日取りを決めるのではなく、一般的にはお墓参りをする時期に行います。
それでは、お墓参りを行う時期にはどのようなものがあるのでしょうか。
命日
故人が亡くなった翌年以降の月日を祥月命日、亡くなった日を月命日と言います。
祥月命日は年数によって一周忌、三回忌、七回忌などと呼ばれ、お墓参りの他に法要も行うのが一般的です。
月命日は、例えば亡くなったのが4月10日であれば、翌月以降の10日(5月10日、6月10日など)を呼ぶものになります。
お彼岸
お彼岸は春と秋の2回あり、それぞれ春分の日(秋分の日)を中心に前後3日間、合計7日間を春彼岸(秋彼岸)として、お墓参りを行います。
仏教の世界では、お釈迦様や故人、先祖が暮らしているあの世(極楽浄土)は西方にあり、一方で私達が暮らすこの世(現世)は東方にあると考えられています。
春分の日(秋分の日)は昼と夜の長さがほぼ同じになり、太陽が真東から昇って真西に沈むため、東から西へ距離が最短になります。
このようなことから、お彼岸にお墓参りをすると故人や先祖に対する供養の気持ちが届きやすくなると言われています。
お盆
旧暦の8月15日は、先祖や故人の霊が地上へと戻ってくると言われており、8月13日の盆の入りにお墓参りをして、霊をお迎えに行ったのが、お盆のお墓参りの始まりと言われています。
なお、新暦になってもお盆は8月15日に行う地域が多い(月遅れのお盆と言います)ですが、中には新暦を旧暦に直し、7月15日にお盆を行うところもあります。
年末年始
年末のお墓参りは、家を大掃除するのと一緒で先祖や故人な眠るお墓を綺麗にし、一年の感謝を伝えるためにお墓参りを行います。
年始のお墓参りはお盆と同じで、お墓周りを整え、地上に降りてくる先祖や故人の霊をお迎えに行くという意味合いもあります。
お墓参りに向いている縁起のいい日
そのため、お墓参りに向いている縁起のよい日というのも存在しません。
上記で一般的なお墓参りの時期をご紹介しましたが、お墓参りは時期に捉われず、基本的には行きたい時に行ってよいと言われています。
命日やお盆以外でも、高校や大学受験に合格した時、就職や結婚が決まった時、何か悩みがある時、何もないけれど先祖や故人に会いたくなった時など、行きたいと思ったタイミングでお墓を訪れてみるのがよいでしょう。
お墓参りを避けた方がいい日
「友引にお墓参りをしてはいけないと聞いたことがある」「雨の日のお墓参りは縁起が悪いと言われた」など、お墓参りを避けた方がよい日があると聞いたことはありませんか?
これらは本当なのか気になりますよね。
そこでここでは、お墓参りを避けた方がよいと言われている日について詳しく解説します。
友引
友引は、友を引くと書くことから、「冥土に友を連れて行く」という意味になるため、昔から葬儀の日取りとしてはNGとなっています。
この話がお墓参りにも影響し、友引にお墓参りをしてはいけないと言われているようですが、お墓参りについては特に友引を避ける必要はないと言われています。
雨の日
土葬をしていた昔は、雨が降ると伝染病が流行りやすくなることから、お墓参りは避けた方がよいと考えられていました。
また、雨の日は陰のエネルギーが強い日とされていたため縁起が悪いことや、足場が悪くぬかるみなどに足を取られて怪我などをしやすいのも、避けるべき理由の一つとされていたようです。
しかし現在は、土葬は行われていませんし、足場も整備されている霊園が多いので、雨の日だからと言ってお墓参りはしてはいけないというわけではなくなっています。
ただし、年配者の中には今でも「雨は穢れ」として、お墓参りに行くのは先祖や故人に対して失礼に当たると考えている方もいるようです。
自分だけではなく、親戚など複数でお墓参りを計画している場合は、配慮が必要な日と言えるでしょう。
六曜を気にした方がいいの?
六曜には仏教と関わりがありそうな仏滅があるため、葬儀や法事などに用いられていたように捉えられがちですがが、起源については諸説あるものの、賭け事のタイミングなどを図るために利用されていたと言われています。
つまり、六曜と仏教には何の関係もないので、当然ながらお墓参りについても縁起を気にする必要はありません。
ただし、年配者の中には六曜によって縁起の良し悪しを決めることが長い風習として沁みついていて、入籍や結婚式などのお祝い事はもちろんのこと、葬儀や法要、お墓参りにおいても、縁起の良い日を選ぶべきという考えの方もいます。
しかし、お墓参りについては、縁起の良い大安を選ぶことをよしとしない(命日を縁起が良いとすることになるため)方もいますし、反対に縁起の悪い仏滅にお墓参りをすることをよしとしない方もいます。
そのため、年配の方と一緒にお墓参りに行く時は、日取りについてあらかじめ相談をしておくことが大切だと言えるでしょう。
まとめ
赤口は六曜の中では仏滅と並ぶ凶日のため、縁起が悪い日となりますが、お墓参りの日取りを決める時に縁起を気にする必要はないので、赤口だからと言ってお墓参りを避けた方がよいと言うことにはなりません。
基本的には赤口に限らず、都合などに合わせて行って構いませんが、同行者の中に縁起を気にする方がいる場合は配慮をした方がよいでしょう。
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