日本では昔から冠婚葬祭の日取りを、六曜によって決める風習があります。
六曜を詳しくは知らないという方でも、「結婚式は大安に」「友引の葬儀は避ける」などは聞いたことがあると思いますが、実のところ六曜ってよくわからないという方が多いのではないかと思います。
また、お祝い事などの日取りは、六曜を気にして決めた方がよいのか悩んでしまうこともあるかも知れません。
そこで今回は、六曜の意味や由来について調べてみました。
六曜の意味や由来や読み方は?
暦注とは暦に掲載される吉凶占いのことで、六曜はその代表的なものになります。
日本には鎌倉時代末期から室町時代に伝わったとされますが、起源についてははっきりとしたことはわかっていません。
時の武将が軍略のために活用したのが始まりとも、賭け事のタイミングを見計らうために使われていたとも言われています。
日本では江戸時代から庶民に広まりましたが、六曜の吉凶日は時代によって名称や意味が変化しており、現在の形となったのは戦後と言われています。
また、明治時代には七曜(月曜、火曜などの曜日)と混同しやすいなどの理由で、六輝(ろっき)とも呼ばれることもありますが、政府が「六曜は迷信である」として使用を禁止した経緯があります。
六曜を気にして生活したほうがいい?
先ほども触れた通り、六曜は明治政府が迷信として使用の禁止を発令したものであり、その科学的根拠などは一切わかっていません。
また、時代の流れの中で幾度となく名称や意味が変わっていることも、信ぴょう性を疑われる一つの理由となっています。
このようなことから、六曜を気にしすぎて生活をする必要はないと言えるでしょう。
しかし、政府が禁止したことで六曜は返ってその神秘性を増し、現在まで続く風習として残ったとも言われています。
血液型占いや星座占いなど、六曜と同様にその真偽が疑問視されるものであっても、「今日は運勢が良い日だ」と前向きに捉えたり、「今日は運勢が悪い日だから落ち着いて行動しよう」と考えて生活をすることは、必ずしも悪いとは言えませんよね。
そのため、六曜も他の占いと同じように上手に生活に取り入れることができればよいでしょう。
六曜の決め方は?
六曜は順番が決まっていて、先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口→先勝・・を基本として巡ります。
ただし、旧暦の一月と七月の一日は必ず先勝、旧暦の二月と八月の一日は必ず友引、と言った具合にあらかじめ決まっているものもあります。
旧暦と新暦には1ヵ月~1ヵ月半の誤差があるため、新暦の月の途中で旧暦の一日となることもあり、順番が前後する場合もあります。
つまり、六曜は一見すると一定の法則に乗っ取って順番が巡っているようにも思えますが、条件によっては順番通りとならなくなり、そこがさらに神秘性を感じさせる理由の一つになっているとも言われています。
六曜の種類とそれぞれの意味!
先勝
先んずればすなわち勝ちの意味で、物事は急いで行うのがよいとされ、午前中が吉、午後からは凶となる日です。
友引
勝負がつかないという意味の共引きが語源とされ、六曜の中では2番目に縁起の良い日になります。
ただし、午前11時~午後1時のみ凶に転じます。
先負
先んずればすなわち負けの意味で、先勝とは反対に午前中は凶、午後からは吉となる日です。
六曜における午前中は午後2時まで、午後は午後2時以降となります。
仏滅
仏も滅するほどの凶日という意味で、六曜の中で最も縁起の悪い日になります。
大安
大いに安しが語源で、何をしても上手くいく日という意味があり、六曜の中で最も縁起の良い日になります。
赤口
丑寅の刻(午前2~4時)を指す言葉で、この時間帯は魔物が出現する不吉な時刻と言われていたことから、赤口も六曜の中では仏滅と並ぶ凶日となります。
ただし、午前11時~午後1時のみ吉に転じます。
入籍に縁起のいい六曜は?
特に大安は一日を通じて吉となるため、大安の入籍は役所の受付が混み合いやすくなります。
また、本来は仏滅はお祝い事に向かない凶日になりますが、最近は仏滅=物滅となることから、「一旦物事が滅び0から始まる日」として、あえて入籍日に選ぶカップルが増えています。
結婚式に縁起のいい六曜は?
結婚式に縁起の良い六曜は、大安、友引、先勝、先負となります。
大安が一番人気ですが、友引に結婚式を行うと「友に福を引く」として喜ばれます。
また、入籍と同様の理由で最近は仏滅の結婚式も増えており、大安に比べて予約がしやすい、料金の割引サービスがあるなどのメリットもあるようです。
お祝いに縁起のいい六曜は?
ただし、友引は午前11時~午後1時の時間帯、先勝は午後、先負は午前が凶となるので注意が必要です。
車の納車に縁起のいい六曜は?
ただし、友引は「友を轢く」として避ける方もいるようです。
また、先負は午後から吉となる日ですが、午後の遅い時間の納車では傷や付属品の見落としなどが起こりやすいことから、納車をする場合はできるだけ明るい時間帯に行うのがよいでしょう。
お宮参りに向いている六曜は?
先負も吉日の一つですが、神社へのお参りは午前中(できるだけ早い時間)に行うのが良いと言われていることから、午前中が凶となる先負は向いているとは言えません。
ただし、赤ちゃんの体調などが理由で午前よりも午後のお参りの方が都合がよい場合は、午後が吉となる先負は向いていると言えます。
神社へのお参りにオススメの六曜は?
神社へのお参りにお勧めの六曜は、大安、友引、先勝となります。
お宮参りと同様に、神社へのお参りは午前中の早い時間帯がよいので、大安、友引、先勝なら縁起を担いでお参りができます。
七五三にオススメの六曜は?
こちらもお宮参りと同じ理由ですが、お子さんの体調などによっては午後からのお参りを検討するとよいでしょう。
午後からのお参りであれば、大安、友引、先負がお勧めとなります。
葬式や葬儀を避けたほうがいい六曜は?
友引の葬式は「冥土に友を引いていく」とされるため、避けた方がよいと言われており、友引を定休日としている火葬場がほとんどです。
そのため、実質的に友引に葬式はできない状況となっています。
また、仏滅の葬式は地域によって縁起が悪いとして避けられているところがあります。
お通夜を避けたほうがいい六曜は?
先勝にお通夜をしない理由は、六曜の順番によって翌日の葬式が友引となるからです。
先勝にお通夜をしても翌日に葬式を行うことができないため、先勝のお通夜を避ける方が多いと言われています。
法事を避けたほうがいい六曜は?
法事の内容にもよりますが、一周忌法要などでは法要の日程が基本的に祥月命日によって決められるからです。
祥月命日が平日で参列者の参加が難しい場合は、前倒しの土日に変更されることはありますが、その場合でも六曜を気にして日取りを決めることは少ないようです。
契約関係に向いている六曜は?
特に不動産関係は大安に契約を行うのが、業界のしきたりとして残っているところもあるようです。
売り主と買い主が発生する契約の場合では、日程の調整で会社を休む必要があることから、あらかじめ仲介する不動産会社側が大安を契約日と決めることで、会社を休みやすくなるメリットもあるようです。
まとめ
六曜は中国から伝わった吉凶占いの一つで、科学的根拠はありません。
そのため、普段は六曜を気にしながら生活をする必要はないと言えますが、冠婚葬祭においては「人が集まりやすい」「年配の方にも理解を得やすい」などの理由で、六曜によって日取りを決めることも少なくないようです。
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