妊娠5ヶ月の戌の日に行う安産祈願(戌の日参り)は、縁起のよい日に行いたいと思うもの。
しかし、戌の日が必ず大安とは限りません。
戌の日が赤口の場合、安産祈願をするのは縁起が悪いのでしょうか。
そこで今回は、赤口と安産祈願について調べてみました。
安産祈願の日取りはどのように決めるのがよいのか、戌の日参りの意味や由来などをご紹介します。
赤口に安産祈願をしても縁起は悪くない?
そのため、縁起が悪い日となり、入籍や結婚式などのお祝い事を始めとして、縁起を担ぐ行事の日取りとしては避けられています。
六曜の凶日には赤口の他に仏滅もあり、一般的には赤口よりも仏滅の方が、縁起が悪い日として知られていますが、赤口の赤が血や火を連想させることから、人によっては仏滅よりも不吉な日として避けられる傾向にあります。
また、最近は、仏滅はぶつめつ=物滅に通じ、「全ての物が一旦消え、0から新しく始める日」という捉え方がされるようになってきており、赤口と仏滅なら仏滅を選ぶという方も増えているようです。
(※)中国が発祥の暦注(暦に掲載される吉凶日)の一つで、赤口の他に大安、友引、先勝、先負、仏滅の計6つの吉凶日からなります。
赤口に縁起のいい時間帯はある?
六曜を縁起の良い日から並べると、大安、友引、先勝、先負、赤口、仏滅となります。
六曜の中では赤口よりも仏滅の方が縁起の悪い日となっていますが、その理由は「時間」にあります。
実は、赤口は凶日と言っても、午前11時~午後1時のみは吉の運気となる日です。
そのため、どうしても赤口にお祝い事を行う必要がある場合は、午前11時~午後1時の時間帯であれば赤口であっても縁起の良い中で行うことができます。
これに対し、仏滅は一日を通じて凶となり、吉に転じる時間がありません。
このようなことから、六曜の中では仏滅よりも赤口の方が縁起がよい日、ということになっています。
安産祈願の日取りの仕方
安産祈願は、一般的には妊娠5ヶ月に入って最初の戌の日に行います。
つまり、あらかじめ日程は決まっているので、妊娠5ヶ月に入って最初の戌の日に安産祈願を行うのがよいでしょう。
「もし、その日が赤口や仏滅だったら?」と思うかも知れませんが、節分やひな祭りなどの行事を行う際に、縁起が悪い日だからと言って延期することはありませんよね?
(節分やひな祭りも、元々は邪気を払う神事として行われていたものです)
ただし、妊婦さんは体調が安定しないことが多いため、必ずしも妊娠5ヶ月の最初の戌の日にお参りに行けるとは限りません。
そのような場合は無理をせず、体調が落ち着いてきた頃を見計らって安産祈願を行いましょう。
戌の日は12日に一度巡ってくるので、最初の戌の日に行けなくても次の戌の日に行っても構いません。
また、戌の日以外であっても、体調が良くて家族の都合もつけやすい日があれば、そのタイミングで安産祈願へ行くのもよいでしょう。
戌の日参りの意味や由来
戌の日参りとは、妊娠5ヶ月に入って最初に巡ってくる戌の日に、安産を願って神社をお参りする風習のことを言います。
昔は日時を数字ではなく干支で割り振っており、戌の日は12日に一度巡ってくる日になります。
戌は犬のことで、犬は多産(一度に複数の赤ちゃんを産む)にも関わらずお産が比較的軽いことから、「安産の守り神」と言われており、戌の日にお参りをして安産を祈願していました。
安産祈願では初穂料を払って祈祷を受けた後、腹帯と呼ばれる帯を受け取ります。
腹帯は自分で用意をして持っていくこともあれば、神社で用意していることもあるので、お参り予定の神社にあらかじめ問い合わせておくとよいでしょう。
安産祈願にオススメの縁起のいい日
大安
六曜の中で最も縁起の良い日であり、一日を通じて吉となります。
そのため、安産祈願の日取りとしても人気で、土日に大安が重なると神社内が人で混雑することもあります。
妊娠中は疲れが原因で体調不良になることも多いので、人が多い場所が苦手な方は大安以外の日取りを選んだ方がよいかも知れません。
一粒万倍日
一粒のもみ)が万倍に実り稲穂になるという意味があり、大安と並ぶ吉日になります。
一ヵ月に5~6日ほどあり、大安と重なる日もあります。
天赦日
百神が天に昇り、万物を許すという意味があり、何をしても上手くいく日と言われています。
暦注の中で最も縁起が良い最上の吉日とされ、安産祈願にもお勧めの日となりますが、一年に5~6日しかない大変貴重な日でもあります。
母倉日
母が子を育てるように、天が人を慈しむ日という意味があります。
特に婚礼関係を行うのに吉とされますが、安産祈願にも向いています。
天恩日
天の恩恵を受ける日とされ、お祝い事全般を行うのによい日と言われています。
大明日
天が明るく万事を照らすという意味があり、何をしても上手くいく日と言われています。
安産祈願に向かない縁起の悪い日
仏滅
六曜の中で最も縁起が悪い日で、「仏も滅するほどの凶日」という意味があります。
赤口は午前11時~午後1時のみ吉となりますが、仏滅は一日を通じて凶の運気となります。
不成就日
文字通り、何をしても成就しない、成功しない日と言われています。
安全祈願も避けた方がよいでしょう。
なお、不成就日は選日という暦注のため、六曜の大安などの吉日と重なる時はあります。
不成就日と大安が重なると、大安の縁起の良さが半減してしまうと言われています。
受死日
葬儀以外は大凶となる運気の日で、暦注の中で最も縁起が悪い日とも言われています。
死という字が入っているので、安産祈願を行うのは避けた方がよいでしょう。
安産祈願に六曜を気にした方がいい?
六曜の起源については諸説ありますが、六曜と安産祈願を行う神社(神道)には関係がないことはわかっています。
そのため、安産祈願を始めとしたお参りの日取りを神社に問い合わせても、「縁起は気にせず、都合のよい日にお参り下さい」と言われることがほとんどです。
このようなことから、安産祈願は必ず縁起の良い日に行わなくてはいけないなどは、思う必要はないでしょう。
とは言え、日本では昔から、お祝い事などでお日柄を気にすることが多く、縁起の悪い日にお参りをするとご利益がないのでは?と考えてしまいがちです。
先ほども触れた通り、安産祈願などのお参りに縁起の良し悪しは関係ありませんが、縁起の悪い日にお参りをして、そのことを後々ずっと引きずってしまっては精神衛生上良くないですよね?
縁起の良し悪しがお参りとは関係がないとは言え、性格的に気になってしまうという場合は、スッキリとした気分でお参りをするためにも縁起の良い日を選ぶのがよいでしょう。
ただし、最優先しなくていけないのは妊婦さんの体調です。
吉日だからと言って、体調が悪いのに無理してお参りをするのは止めましょう。
まとめ
赤口は六曜の中では仏滅に並ぶ凶日のため、安産祈願の日取りとしては縁起が悪い日になります。
ただし、六曜と神社には何ら関係がないため、縁起の良し悪しを気にしてお参りの日取りを考える必要はないと言えます。
また、基本的には安産祈願は妊娠5ヶ月に入った最初の戌の日に行うのが日本の昔ながらの風習です。
妊婦さんの体調を最優先にしつつ、自分や家族にとって都合のよい日にお参りを行うのがよいでしょう。
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