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天火日の意味や由来と読み方!2023年はいつ?

天火日について!暦注下段とはなに?

天火日は名前に「火」が入っている特殊な暦注で、名前だけでは良い日なのか悪い日なのかがわかりません。

そこで、今回はこの天火日とはどのような日になるのか、意味や由来や読み方はどうなっているのか、この天火日がくくられている区分の暦注下段とはそもそも何なのかを調べて参ります。

暦注を調べているという方は暦注下段とはどのようなものであるのかを知るのは、とっても重要です。

天火日の意味や由来は?


天火日とは暦注の一つで「天の火気が酷しい」という意味があります。

つまり「天に火気がはなはだしい日」という意味があり、凶日の一つとなるのです。

また、由来は陰陽道からきています。

陰陽五行思想においては火気を天火・地火・人火の3つに分けておりそこから天火日や地火日が誕生しているのです。

暦注は陰陽道が発祥になっているモノが多々あり、今回紹介しているこの天火日もこの陰陽道が発祥となっています。

昔はこのように厄をもたらすと言われている凶日は呪術的な方法や祭事で対応していたと言われておりますが、現代日本では天火日にそのような呪い事をするというお話はほとんど聞きません。

特に相性が悪い事柄について

特に相性が悪いとされているのが、棟上げや屋根葺きや家屋の修造といった事柄で火災に遭う凶日とされております。

ある意味三隣亡という凶日に似ている日と言えるでしょう。

他にもかまど作りや種まきとも相性が最悪であると言われております。

これらの情報をまとめてみると、火災というキーワードにまつわるモノが基本的には駄目ということと、炎を扱う事柄とも相性が悪いということがなんとなく見えてきます。

ちょっとわかりにくいのが種まきとの相性で、こちらも火災に遭うと困るものとしてカテゴリーに入れられたのでしょうか。

あらゆるモノや事柄が火災に遭うと困ると思いますので、それならば全部の行動がNGになってしまう気がします。

この暦注ができたのが遙か昔ですので、現代で燃えて特に困るモノとこの暦注ができたときに燃えて特に困るモノは異なっていたのは確かでしょう。

そう考えると、衣食住における「衣」と「食」にまつわるモノが燃えてしまうのはやはり最大級の困り事だったのだと思われます。

天火日の読み方


天火日の読み方は「てんかび」か「てんかにち」です。

ただし、どちらのパターンで入力しても一発変換されないことが多いので、単語登録して用いてください(筆者のWindows10のATOKやスマートフォンでは変換できませんでした)。

この変換できるかどうかは一般的に知られている言葉なのかどうかを測るバロメーターになりますので、天火日はやはりちょっとマイナーな暦注下段なのでしょう。

「天火」という言葉は何を意味する?

陰陽道における火気は天火・地火・人火と別れているので、それぞれの言葉は陰陽道的に意味があるのですが、現代日本的な言葉として調べて見るとまた別の意味で出てきます。

たとえば「天火」という単語を調べてみると「落雷などの自然現象によって発生する火災」という意味が出てきます。

参照は「コトバンク(https://kotobank.jp/word/%E5%A4%A9%E7%81%AB-102722)」です。

また、調理で使うオーブンの和名がこの「天火」であるとも記載してあります。

他にも日本各地に伝わっている原因不明の怪奇現象の一つ「怪火」の一つであるという面白い記載もありました。

愛知県・岐阜県・佐賀県・熊本県などにこの「天火」の伝承が残っており、その地方在住の方々にとっては暦注よりも怪異の一つとして扱っている人もいるかもしれません。

一説には「天火は怨霊の一種」があり、それこそ怨霊として恐れられていたというお話もあったので、なかなかにこの「天火」という単語は面白いと言うことがわかります。

2023年の天火日はいつ?


2023年における天火日は以下のとおりです。

1月 15日(日) 27日(金)
2月 11日(土) 23日(木)
3月 10日(金) 22日(水)
4月 3日(月) 6日(木) 18日(火) 30日(日)
5月 15日(月) 27日(土)
6月 11日(日) 23日(金)
7月 5日(水) 8日(土) 20日(木)
8月 1日(火) 16日(水) 28日(月)
9月 12日(火) 24日(日)
10月 6日(金) 9日(月) 21日(土)
11月 2日(木) 17日(金) 29日(水)
12月 14日(木) 26日(火)
2023年|令和5年「天火日」一覧
参考URL: https://www.kongetsu-koyomi.net/tenkanichi2023/

2023年は30日ほどこの天火日が存在していることがわかります。

天火日は月については二十四節気の節入で区切られ、1月・5月・9月は子の日、2月・6月・10月は卯の日、3月・7月・11月は午の日、4月・8月・12月は酉の日が該当します。

つまり12日に1回この天火日が訪れるという単純計算になりますので、1年365日で考えると30回程度はこの天火日に遭遇するということなのでしょう。

もちろん、節入のタイミングでいくらか上下するので2023年はちょっと天火日が多い年と言えそうです。

ちなみに、この区切り方は三箇の悪日の一つである狼藉日とまったく同じとなっております。

暦注下段とは?


暦注とは暦に記載吉凶を表すものであり、基本的には陰陽五行説や十干十二支や二十四節気や七十二候に基づいたモノとなっています。

ただし、その暦注は上段と中段と下段に別れているのです。

上段が日付・曜日・二十四節気七十二候といった科学や天文学的な事柄や年中行事を記載し、中段は昭和初期までは重要視されていた星の動きで吉凶の判断を行う十二直、下段は七箇の善日や選日二十八宿や今回紹介した天火日などが該当するのです。

つまり、重要度や信頼度が高いモノが上段で、占いや迷信や俗説として扱われていくモノほど下に行くとお考えください。

暦注下段は信用度が低いとされることも多いのですが、いくつかは今でもしっかりと情報として残っていて受け継がれております。

ただし、朝廷や政府や幕府などから何度か禁止されてしまったので、現代ではマイナーなものばかりとなってしまいました。

六曜もその否定の対象に入っており、今でも政府機関のカレンダーは六曜や暦注下段の記載がないものを使っているとすら言われております。

その他の凶日はなにがある?


その日の吉兆を表す暦注はたくさんありますが、悪いモノだけを抜粋しても一杯種類があるのです。

炎にまつわるよろしくないモノだけ抜粋しても、天火日以外に地火日三隣亡が存在しております。

他の凶日には不成就日受死日十死日帰忌日仏滅赤口大禍日狼藉日滅門日などが存在しておりますので、凶日だけを抜粋しても色んなモノがあると言うことがわかります。

凶日ばかりに注目しないように!

このように凶日だけをピックアップしてもかなりの数がありますので、それらをすべて意識しすぎると行動が阻害される回数が増えてしまいます。

なので、ある程度知識として把握はしているけど強く意識して行動しないことも重要なのです。

もちろん、簡易的な吉兆を表すための要素として用いるのは問題ありませんので、それこそ朝の番組で行っている占いなどと同じような扱いをするのが一つの答えだと思っております。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は天火日とはどのような日なのかを暦注下段の意味も追加して記載しました。

天火日はある意味三隣亡と同じような扱いができる日ですが、建築業界ではやはり三隣亡のほうが重要視されるので知名度は低めの日となっています。

「天火」という言葉が色んな意味を持っており、一説には怨霊と同じ扱いをされているという部分が面白いです。

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