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入梅とは?2024年はいつ?梅雨入りとの違いや入梅いわしとは?

入梅

入梅の読み方と意味や由来!2024年はいつ?入梅いわしについても!

6月は梅雨の時期。

カレンダーを見てみると、“入梅”と書いてあることから、この日くらいに梅雨に入るという意味なのかなと思ってしまいますが、入梅と梅雨入りは似て非なるもの。

そこで今回は、入梅について調べてみました。

入梅の意味や由来はもちろんのこと、以外と読めない人も多いので読み方や、入梅の候の使い方などもご紹介したいと思います。

2024年の入梅はいつ?

2024年は、6月10日(月)です。

この日からおよそ30日間(7月10日頃まで)が梅雨の時期ということになります。

入梅は、元々は二十四節気の「芒種」が過ぎてから最初に訪れる壬(みずのえ)の日とされていましたが、現在は太陽黄経が80度になる日を入梅としています。

参照記事:国立天文台 令和5年(2024年)暦要項
参照URL: https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2024/rekiyou232.html

入梅とは?


入梅は雑節の一つで、「にゅうばい」と読みます。

入梅(にゅうばい)とは、雑節のひとつで「暦の上で梅雨が始まるとされている日」のこと。

昔は暦の上の入梅を知ることで、梅雨に入るおおよその時期を見極め、農作業の目安にしていたと言われています。

また、入梅には、梅の実が熟す時期、梅雨に入る時期という意味があります。

しかし実際の梅雨入りは地域や年によって差があるため、現在では気象庁の発表する「梅雨入り宣言」が実際の梅雨入りの目安になっています。

雑節については後に詳しくご紹介していますが、雑節は知らなくても節分彼岸なら知っているという方は多いのではないかと思います。

節分も彼岸も雑節の一種なので、入梅とは仲間と言うことになります。

入梅の由来

「入梅」という言葉、一体どこから来たのでしょうか。

実は、この言葉には興味深い背景があるんですよ。

まず、一つ目の説は、中国の暦に由来しています。

中国では古くから、梅の実が熟す時期に降る雨を「梅雨」と呼んでいました。

この時期は、日本で言う6月ごろにあたり、ちょうど梅干しや梅酒を作り始める時期と重なります。

農業にとっても重要なこの時期、雨が多く降ることから「入梅」という言葉が生まれたとされています。

日本においても、この時期は稲作にとって重要な水源となるため、農業との深い関連が感じられますね。

もう一つの説は、少し風流な解釈が含まれています。

梅雨の時期は湿気が多く、カビが生えやすい環境になります。

この「カビ」を表す漢字「黴」は、読み方が「バイ」と同じです。

しかし、「黴雨」という言葉はあまり良い印象を与えませんよね。

そこで、同じ「バイ」と読む「梅」に言葉を変えたという説があります。

実際に梅雨の時期には、クローゼットや食品にカビが生えることがよくあります。

このように、少し嫌なことを風流な言葉に置き換えるのは、日本の文化にもよく見られる特徴です。

どちらの説も、日本の自然や文化と深く結びついていることがわかります。

梅雨の時期はジメジメとして不快に感じることも多いですが、このような背景を知ると、少し違った視点で季節を楽しむことができるかもしれませんね。

「入梅」と「梅雨入り」の違いは何?


入梅が梅雨入りを表す言葉であれば、梅雨入りと意味は同じということになりますよね。

しかしこの2つは、似て非なるものとして考えられています。

その理由は、入梅はあくまでも雑節において、梅雨入りが予想される日(この日辺りから梅雨になるだろうと考えられる日)を、太陽黄経より導き出したもの。

一方の梅雨入りは、気象庁が気象データに基づいて発表するものです。

例え、カレンダーの6月10日のところに入梅と書いていても、必ずその日に梅雨になるわけではありませんが、梅雨入りの場合は「今日から梅雨入り」したことが明確です。

ただし、梅雨入りの判定自体は細かい気象条件があるわけではなく、毎日雨や曇りの日が続き、その後も雨が多い日が予想された時に発表となることが多いようです。

そのため、梅雨入りと発表になった後に、天気予報が外れて晴れになることもあります。

参照:入梅と梅雨入りは同じ日とはかぎらない!
URL: https://tenki.jp/suppl/usagida/2015/06/09/4501.html

梅雨とは?

梅雨の季節は、日本の風土に深く根付いた特有の現象です。

この時期は、春の終わりから夏の始まりにかけて、雨や曇りの日が多くなります。

この季節の特徴は、ただ単に雨が多いということだけではありません。

実は、梅雨には独特の文化的な背景と意味があるのです。

まず、「梅雨」という言葉の由来を見てみましょう。

漢字で「梅の雨」と書かれるこの言葉は、梅の実が熟すこの時期にちなんで名付けられました。

日本では古くから、梅の実が最も美味しくなるこの時期を特別に意識してきました。

また、「梅雨」は「黴雨(ばいう)」とも書かれることがあります。

これは、梅雨の時期に湿気が高くなり、カビが生えやすい環境が生まれることから来ています。

家庭では、この時期に湿気対策が特に重要になります。

さらに、「梅雨」を「つゆ」と読むのは、雨の「露(つゆ)」に由来しています。

この読み方は、雨が植物にとっての恵みであることを象徴しています。

日本の農業にとって、この時期の雨は作物の成長に不可欠な要素です。

また、梅雨の始まりを示す言葉として「栗花落(ついり)」という表現もあります。

これは、栗の花が落ちる頃に梅雨が始まることから来ています。

この言葉は、自然のサイクルと深く連動している日本の季節感を反映しています。

興味深いことに、「ついり」という読みは、姓としても用いられることがあります。

梅雨の季節は、日本の自然と文化が織りなす豊かな風景の一部です。

雨が多く、湿度が高いこの時期は、日本の生活において特別な注意を払う必要がある一方で、自然の恵みとしての側面も持っています。

梅雨を理解することは、日本の自然と文化を深く理解する一歩と言えるでしょう。

入梅いわし

梅雨の訪れと共に、日本の食卓にも季節の変わり目が訪れます。

特に注目されるのが、「入梅いわし」と呼ばれるマイワシです。

この時期に水揚げされるマイワシは、まさに旬の味覚を楽しむための逸品。

日本では、いわしといえば主にマイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの3種類が知られていますが、入梅いわしはその中でもマイワシに限定されます。

6月から7月にかけての梅雨入りの時期に捕れるマイワシは、産卵前で栄養を蓄えているため、脂がたっぷりとのっていて非常に美味。

この時期のマイワシは、1年の中でも特に脂の乗りが良く、その味わいは格別です。

鮮度が命のマイワシは、新鮮なうちに味わうことが大切。

特におすすめの食べ方は、お刺身です。三枚におろしたマイワシのお刺身は、そのままでも、少しの薬味と共にいただくと、その深い味わいと豊かな脂の旨味が口いっぱいに広がります。

また、入梅いわしは、栄養価も高く、健康にも良い食材として注目されています。

豊富なオメガ3脂肪酸は心臓病のリスクを減らす効果があるとされ、ビタミンDやカルシウムも豊富に含まれています。

これらの栄養素は、骨の健康を支えるだけでなく、免疫力の向上にも役立ちます。

梅雨の季節は、じめじめとした天気に気分も沈みがちですが、入梅いわしを味わうことで、少しでもその憂鬱を吹き飛ばし、日本の美味しい季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。

「入梅の候」とは?読み方は?意味は何?


入梅の候は、「にゅうばいのこう」と読みます。

入梅の候は、手紙やはがきを書く際に時候の挨拶に使う言葉です。

時候の挨拶とは、天候などに応じた季節感や心情を表す言葉で、拝啓などの頭語の後に続ける文章となります。

友達などに気軽に出す手紙やはがきには使うことは少ないかも知れませんが、ビジネスシーンでは時候の挨拶が必要不可欠となるケースが多くあります。

いざ使う時になって、よくわからない・・となってしまう前に、常識として覚えておくのがよいですよね。

なお、入梅の候に関しては、北海道在住の方に送る場合は使用はできません。

なぜなら、北海道には梅雨がないと言われているからです。

そのため、北海道に本社がある取引先や恩師などに手紙やはがきを送る時は、例え入梅の時期であっても入梅の候を使わないようにしましょう。

入梅の時期に使える時候の挨拶には、「初夏の候」や「梅雨の候」「長雨の候」などがあります。

入梅の候の時期はいつからいつまで使えるの?


時候の挨拶は、入梅の候だけではなく、二十四節気の節気ごとに存在します。

そして、節気の期間に伴って使用する事項の挨拶が変わります。

例えば、2024年の立春は2月3日、次の雨水が2月19日となっているのですが、立春の候は立春となる2月3日から雨水となる前日までの2月18日まで、雨水の候は2月19日から次の節気である啓蟄が3月6日なので、3月4日まで使うことができます。

ただし入梅の場合、二十四節気のように次の節気があるわけではありません。

そのため、明確にいつからいつまで使えるという期間が決まってはいません。

また、入梅に対して梅雨が明けることを「出梅(しゅつばい)」と言います。

出梅は夏至の後の最初の庚(かのえ)の日と言われていますが、入梅の候は出梅の頃まで使用できません。

なぜなら、入梅には梅雨の入る時期という意味があるからです。

このようなことから、入梅の候は一般的に 6月の上旬から中旬頃まで使える時候の挨拶となっています。

入梅の候を使う時期はいつまで?意味や読み方と使い方や例文と結びも!
この記事では、入梅の候を使う時期や使い方と読み方、例文や結び文をまとめています。 入梅とは一体いつの時期を指す言葉なので...

「入梅の候」の使い方を事例を踏まえて教えて!


入梅の候を使った、手紙やはがきの書き方をご紹介したいと思います。

入梅の候に限らず、時候の挨拶を使う場合には、基本的には「頭語」+「時候の挨拶」+「健康などを気遣う言葉」がセットになります。

頭語は拝啓や謹啓などの言葉で、これらを使う場合は最後は必ず結語(敬具、かしこなど)を使うのも忘れずにしましょう。

それでは、入梅の候を使った例文をご紹介します。

●拝啓 入梅の候、貴社におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

●拝啓 入梅の候、皆様方は益々ご活躍の事と存じ上げ申します。

●拝啓 入梅の候、ぐずついた天気が続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。

また、入梅の候ではありませんが、入梅の時期にも関わらず梅雨になっていない時は、「入梅とは言うものの、天候に恵まれ、今年は空梅雨になりそうですがいかがお過ごしですか?」のような使い方もできます。

入梅のまとめ

入梅は雑節の一つで、にゅうばいと読みます。

意味は梅雨に入る時期を出す言葉となりますが、梅雨入りとは意味合いが異なります。

入梅は、その昔、農作業をしている方にとって梅雨の時期の目安となっていたもので、その日から梅雨になるわけではありません。

実際の梅雨入りは気象庁の発表によるものになるため、間違えないようにしましょう。

また、手紙やはがきに使う時候の挨拶に「入梅の候」がありますが、この文言が使えるのは6月上旬から中旬までとなっており、梅雨のない北海道の人へ送ることはできないので注意して下さい。

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