個人差はありますが、妊娠5ヶ月は安定期に入り、つわりの症状が落ち着いてくる一方でお腹が目立ち始めてきます。
無事に元気な赤ちゃんを産むための準備として安産祈願に行く方も多いと思いますが、神社へのお参りは縁起のよい日に行いたいと思うもの。
しかし、妊婦さんがお参りに行く場合には体調を最優先しなくてはいけません。
一般的に縁起のよい日として知られているのは大安ですが、必ず大安にお参りができるとは限りませんよね。
そのような時、先負に安産祈願のお参りをするのは縁起が悪くなってしまうのでしょうか。
そこで今回は、先負に安産祈願をしても大丈夫なのか調べてみました。
先負に安産祈願をしても大丈夫?
先負は、中国発祥の暦注(吉凶占いの一種)の六曜の一つで、『先んずればすなわち負け』という意味から、午前は凶、午後は吉となる運気の日です。
負(ける)という字が入っているので縁起が悪い日のイメージがありますが、実は午後からではあれば運気が上がるので、縁起の良い吉日となっています。
そのため、縁起の良し悪しが気になってしまう方でも、午後のお参りなら問題なく行うことができます。
安産祈願へ行く時のオススメの時間帯
安産祈願に限らず、神社でのお参りは午前中の早い時間に行うのがよいとされています。
これは、朝は穢(けが)れが少ないので、その状態で神様にお願い事をする方が届きやすいからだと言われています。
また、午後からのお参りの場合、神社に出向く前に寄り道をしてから行くことになり、神様に失礼になるからとも言われています。
このようなことから、安産祈願もできれば午前中に行うのがよいと言えます。
しかし、六曜における縁起を気にする場合は、先負にお参りをするなら午前よりも午後の方が縁起がよい時間帯となります。
神社のお参りによいとされる時間帯(午前中)を選ぶか、先負の縁起のよい時間帯(午後)を選ぶかは、妊婦さんの体調などで決めるのがよいかも知れません。
なお、午後にお参りに行く時は、日没間近の夕方は避けた方がよいでしょう。
日が沈んで月が出始める時間は、逢魔が時と呼ばれ、魔物に出会ったり災禍を蒙ると言われており、お参りには不向きとなっています。
戌の日の安産祈願のお参りは先負でも縁起は悪くない?
戌の日とは干支の戌と同じ12回に1回巡ってくるもので、干支が12年に一度なのに対し、戌の日は12日に一日の頻度で巡ってきます。
そして、妊娠5ヶ月に入って最初の戌の日に、神社へ出向いて安産祈願を行うことを『戌の日参り』もしくは『帯祝い』と言い、日本に古くから伝わる風習となっています。
お参りを行うのがなぜ戌の日なのかと言うと、犬は一度にたくさんの赤ちゃんを産み、しかも比較的お産が軽いことから、それにあやかって妊婦さんの出産も上手くいくようにお願いするためです。
神社に安産祈願に行くと腹帯を呼ばれるさらしのようなものを祈祷し、その場でお腹に巻いてもらえます。
なお、戌の日の安産祈願では六曜における縁起の良し悪しは気にする必要がありません。
先負であっても仏滅であっても特に問題がありませんが、大安と戌の日が重なると縁起がよいため、予約が混みあうことがあるようです。
戌の日に安産祈願へ行く時は妊婦さんの体調を第一に考え、体調が優れないようであれば無理はせず、次の戌の日に変更するなど柔軟に対応するようにしましょう。
安産祈願の日取りの決め方は?
安産祈願の日取りは、戌の日や六曜ではなく、妊婦さんの体調を最優先にして決めることが大切です。
一般的に妊娠5ヶ月に入ると、つわりが落ち着いて体調は安定しやすいと言われていますが、個人差があります。
また、前日まで何ともなくても、安産祈願を予定していた当日に急に体調不良になることもあり得るため、そのような時は無理をせずに予定を変更するなど、妊婦さんに負担のかからないスケジュールを組むようにして下さい。
安産祈願は縁起のよい日に行いたいという気持ちは理解できますが、赤口や仏滅であってもその日の体調がよいのであれば、縁起にこだわりすぎずに体調のよい日に行うようにしましょう。
安産祈願に向いている吉日は?
縁起のよい吉日と言えば大安が思い浮かびますが、大安以外にも次のような吉日もあります。
天赦日
神様がどのような悪事でも許すという意味で、この日は何をしても運勢がよい日とされています。
数ある吉日の中でも最高に縁起が良い日となりますが、一年に5日ほどしかない貴重な日となっています。
※天赦日について更に詳しい解説は、「天赦日の意味や由来と読み方!したほうがいいことは?」をご覧ください。
一粒万倍日
一粒の籾から万倍の稲が実るという意味があり、特に金運の運勢がよい日と言われていますが、安産祈願にもお勧めです。
※一粒万倍日についてさらに詳しく知りたい方は、「一粒万倍日とは?読み方やすると良い事は何?」をご覧ください。
母倉日
母が子を育てるように、天が人を慈しむ日という意味があり、特に婚姻関係が吉とされる日ですが、その意味から安産祈願の日取りとしてもよい日となっています。
※母倉日についての更なる解説は、「母倉日はいつ?すると良い事や仏滅と重なった場合は?」をご覧ください。
鬼宿日
鬼が宿にいて外を出歩かないため、何をしても上手くいく日という意味があります。
また、鬼宿日はお釈迦様の誕生日とも言われており、とても縁起のよい日となっています。
※鬼宿日については、「鬼宿日はいつ?意味や由来と読み方!」で詳しく解説いしています。
大明日
天が明るく万事を照らすという意味があり、何事も上手くいく日と言われています。
大安は都合が合わない時などは、他の吉日のお参りも考えてみると選択肢が増えてよいでしょう。
ただし、吉日と凶日が重なった場合(大明日と仏滅など)は、縁起のよい日とならないことがあるので注意して下さい。
※大明日については、「大明日の意味や由来と読み方!」で詳しく解説しています。
安産祈願は避けたほうがいい凶日は?
六曜には大安、友引、先勝、先負、赤口、仏滅の6つがあり、その中の大安、友引、先勝、先負が吉日、赤口と仏滅が凶日と言われています。
赤口は午の時刻(午前11時~午後1時)までは吉となりますが、仏滅は一日を通じて凶となるので、縁起が気になる方は避けた方がよいでしょう。
また、六曜以外にも凶日はあり、縁起が気になる方は安産祈願を行うのは控えるのがよいでしょう。
不成就日
何を行っても上手くいかない凶日と言われています。
※不成就日については、「不成就日とは?意味や由来と読み方や吉日と重なったらどうなる?」で詳しく解説いしています。
受死日
葬儀以外は大凶の運気となる日で、他のあらゆる暦注の中で最も縁起の悪い日とも言われています。
※受死日について「受死日の意味や由来と読み方!」で詳しく解説しています。
六曜と安産祈願との関係は?
六曜は中国が発祥の暦注の一つで、日本へは鎌倉時代末期から奈良時代に伝わったとされています。
六曜の起源については諸説ありますが、中国では賭け事が盛んに行われていたため、運勢を占うのに作られたと言われており、元は時間の吉凶を占うものだったと言われています。
それが日本に伝わった後、日の吉凶を占うものへと変化し、江戸時代になると庶民へと広く浸透していったと言われています。
このようなことから、六曜の発祥や起源には、安産祈願を行う神社や神道は何の関係もありません。
つまり、安産祈願の日取りを決める上で、六曜はそれほど重要視する必要はないというわけです。
縁起のよい日にこだわるあまりに、体調が優れないのに無理を押してお参りしてしまうと、お腹の赤ちゃんだけではなくお母さんの体も辛くなります。
六曜と安産祈願には関係がないので、あまり気にせずに予定を立てるのがよいでしょう。
まとめ
安産祈願は、大安などの六曜を気にして予定を立てるよりも、戌の日にお参りを行うのが昔からの習わしです。
そのため、戌の日が大安以外でも、気にすることなく予定を立てることができますが、安産祈願の日程は何よりも妊婦さんの体調を優先し、戌の日であっても体調が優れない時は無理をしないことが大切です。
また、戌の日や大安のお参りができない場合でも、友引は午前11時~午後1時以外、先勝は午前、先負は午後であれば縁起のよい吉日ですし、その他に天赦日や一粒万倍日など、縁起のよい日があります。
縁起を担いでお参りをしたいということであれば、このような日も候補に入れて考えてみるとよいでしょう。
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