仏滅に法事をしても大丈夫?
六曜は知らなくても、仏滅が縁起の悪い日ということは多くの方が知っているのではないでしょうか。
そのため、仏滅は入籍や結婚式などのお祝い事の日取りとしては避けられていますが、法事の日取りとしてもふさわしくないのか、気になっている方も多いのではないかと思います。
そこで今回は、仏滅を始めとした六曜と法事の関係を調べてみました。
法事の日取りの決め方や六曜との関係など、日程に悩んでいる方の参考になればと思います。
仏滅に法事をしても縁起は悪くない?
仏滅は中国から伝わった暦注(暦に掲載される吉凶占い)の一つである「六曜」の中の凶日になります。
凶日は物事を行うのに縁起の悪い日、不吉な日という意味になるので、単純に縁起の良し悪しで見れば、仏滅に法事を行うのは縁起が悪いと言えます。
しかし、入籍や結婚式などのお祝い事では縁起を気にする場合が多いのに対し、法事の日取りを決める時に縁起の良し悪しを気にする方はほとんどいません。
つまり、六曜における吉凶で言えば、仏滅は凶日で縁起の悪い日となりますが、仏滅に法事を行うこと自体は何も問題がないので、仏滅であっても法事を行うことはできます。
なお、入籍や結婚式などのお祝い事であっても仏滅だからと言って婚姻届が受理されない、結婚式場が開いていないということではありません。
最近は、仏滅は元々、物滅と書いていたことから、『一旦物事が消え去り0から新しいスタートが切れる』という意味で、あえて入籍や結婚式の日取りとして選ぶ方も増えています。
これと同様に、法事においても故人が新しい世界(極楽浄土)で新しい人生を始める日として、縁起が良いと捉えることもあるようです。
法事をするのに六曜を気にした方がいい?
一般的に、六曜によって日取りを決めることが多いのは入籍や結婚式、お宮参り、七五三などのお祝い事になります。
また、お祝い事ではありませんが、納車や引越しなどでも六曜の吉日を日取りに選ぶ方がいます。
しかし、法事の場合は六曜によって日取りを決めることは少ないと言えます。
その主な理由は2つあります。
基本的に法事は命日に行う
法事の内容にもよりますが、一周忌や三回忌などの年忌法要(年回法要)は命日を執り行うので、六曜の吉凶日が何であろうと関係がありません。
法事が平日に当たると、遠方から来る参列者が集まりにくいなどの理由で日程が土日に変更されることがありますが、その場合であっても変更後の土日の吉凶日を気にする方はほとんどいないでしょう。
仏教と六曜には何の関係もない
仏滅には「仏」という字が入っているので、仏教と六曜には繋がりがあると思っている方も多いのですが、六曜の発祥や起源に仏教は何の関係もないと言われています。
そのため、法事以外でも葬儀や告別式などの弔事の日程を、六曜に沿って決める必要はないと言われています。
法事と縁起のいい日は?
先ほども触れた通り、法事では縁起の良し悪しを気にする必要がないので、法事を行うのに縁起の良い日というのも特にありません。
法事は基本的に命日(祥月命日)によって日取りが決まります。
祥月命日とは故人が亡くなられた月日のことです。
一般的に法事とは一周忌や三回忌などの年忌法要のことを指し、これらは故人の祥月命日に行われます。
ただし、法事が平日になる場合には、参列者の都合に合わせて土日に変更されることがあります。
法事の日程を変更する場合、祥月命日よりも後の土日に行うのはマナー違反となるので、祥月命日よりも前(期間としては一ヵ月ほど)の土日に行うことになりますが、縁起の良い大安を選んで日取りを決めることはありません。
むしろ、法事については故人の命日に縁起が良い日を選ぶのは不謹慎と考える方も少なくないため、法事の日取りでわざわざ大安を選ぶ必要はないと言えます。
法事を避けた方がいい日は?
法事に縁起の良し悪しは関係ないですが、中には注意が必要な日もあります。
上記でも触れた大安は、六曜の中で最も縁起の良い日となるので、そのような日を法事の日取りとして選ぶのは故人に失礼に当たると考える方もいます。
また、大安の次に縁起の良い友引は、友を引くと書くことから友引に葬儀を行うと、冥土に友を連れて行くとして避けられています。
友引は本来「共引き」であり、勝負がつかない日という意味のため、冥土に友を連れて行くという解釈は何の根拠もない迷信ですが、実際に現在でも友引は火葬場がお休みのところがほとんどです。
そのため、葬儀がダメなら法事もダメと考える方もいて、友引に法事を行うのを嫌がる方もいるようです。
そして、先ほどから仏滅に法事を行っても問題がないとしていますが、実は地域によっては仏滅の法事を避けるところもあるようです。
お住まいの地域にこのような風習がないか、今一度確認しておくのがよいでしょう。
仏滅に葬式をしても大丈夫?
仏滅に法事や葬式を行うのを避ける地域も一部にあるようですが、多くの場合は法事や葬式などの弔事で縁起の良し悪しを気にすることはありません。
ただし、友引の葬式は冥土に友を連れて行くと捉えられることから、避けられています。
日本では長くそのような風習が根付いているため、多くの火葬場が友引を定休日にしており、友引に葬式を行いたくても行えないのが現状となっています。
(こちらも一部地域では友引に開いている火葬場があります)
六曜は基本的には先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口→先勝・・の順で巡っているので、友引に葬式が当たるということはその前日の通夜が先勝になります。
そのため、先勝の通夜も翌日の友引に葬式ができないことから、避けられることがあります。
仏滅にお通夜をすると縁起が悪い?
仏滅にお通夜を行っても問題はありませんが、仏滅が六曜の中で最も縁起の悪い日であることから、その意味のまま捉えると仏滅にお通夜を行うのは縁起が悪いということになってしまいます。
しかし、法事の日取りで縁起の良し悪しを気にすることはほとんどないので、仏滅にお通夜を行うこと自体が悪いとか、友引のように火葬場が開いていなくてそもそも行うことができない、といったことはありません。
弔事はお祝い事と違い、ある日突然、永遠の別れを経験することになります。
そのような時に、縁起が良いから、悪いからと言って葬式やお通夜の日程を変更するよりも、精一杯の中で故人を見送り、弔う気持ちを第一に考えることの方が大切ですよね。
法事においても、基本的には祥月命日によって日程が決まります。
土日に変更をするとしても、大安だから仏滅だからと揉めて日取りがなかなか決まらないのは本末転倒です。
親戚や知人が参列しやすい日程を組んで、故人を偲ぶ気持ちが何より大切です。
まとめ
仏滅は六曜の中で最も縁起の悪い日のため、縁起の良し悪しで言うと、仏滅に法事を行うのは縁起が悪いと言えます。
しかし、法事の日取りは縁起の良い日を選ぶ必要がないので、仏滅であっても問題なく法事を行うことができます。
ただし、地域によっては仏滅の法事を避けているところがあったり、参列する親戚などの中に法事であっても縁起を気にして日取りを考えるべきという方がいる場合は、後からトラブルにならないように事前に話し合う必要があるでしょう。
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